《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
◎うぃんどー
◎うぃんどー
アンティークショップで、一子はせっせとウインドーの装飾をクリスマスに変えていた。
ハロウィンが終わると、すぐに世間はクリスマスムードになる。
小さなガラスのツリーを飾りながら、今まで飾ってあった馬蹄にクローバーが乗ったブローチを手にした。
―――これは、後ろに下げようかな。
秀馬が店に来て、ウィンドーを見たときに変な表情をしていたのを思い出していた。
―――センス無いなあーって思われたのかなあ。もう少し、私もセンスを磨かないと!
カリスマ美容師という人に実際会ってみると、そのオーラと髪をカットする技にやはり圧倒される。
―――そうは言ってもカットされるとき、寝てたんだけど。あっという間に私の人生の中で一番素敵な髪型にしてくれた真田さんは、やはりカリスマだ。
自分の髪型を小さなアンティークの鏡に映してみた。
―――うん。何度見ても嬉しい髪型だ。
自分の髪型に納得できたのは、何年ぶりだろう。いつも自分でカットしていた一子は、久しぶりに女の喜びを思い出した気になっていた。
―――爪も切りっぱなしだったけど……
自分の爪を眺めてみる。