《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★

ミラクルフルーツとは、果物自体は甘くないけれど次に食べた物を甘く感じさせるという奇跡のフルーツだ。


言われるがままにミラクルフルーツを舐めて少しかじった後にレモンのスライスをかじってみる。


「ど? すげーこれ! まさにミラクル!」
歩が大声で叫んで、周りの人に失笑をかいながらも感動だとミラクルフルーツの感想を触れ回っていた。


「あまーい」


「な? 一子ちゃん、これすげーよ」
明るい歩は、知らない人にも話しかけ手を叩いてミラクルフルーツを絶賛していた。


―――不思議な食べ物だなあ。これ、きっと末子や三津子に食べさせたら凄く喜ぶかも。


「青汁もトライしてみよ」

もう一度、ミラクルフルーツを舌の上で転がし青汁を飲んでみる。

「あ、飲める」


苦い青汁もミラクルフルーツにかかると甘いまではいかないが飲めるものになった。たいした果物だ。

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