気づいたら……♡♡

父さんが戻ってくると、それに次いでさっき俺が追いかけていた人が入ってきた。

「優斗、先生だよ」

「よろしくね。優斗くん」
俺は動揺した。びっくりしすぎて言葉も出てこなかった。

「じゃあ、今から診察させてもらうよ」

先生は黙々と診察をした。

「じゃあ、優斗くん。今から血液検査をさせてもらってもいいかな?」

「はいっ、お願いします」

「じゃあ、検査道具ここに持ってきて貰えるかな」

「はいっ」
そう看護師につけで、きびきび動いていた。

そして看護師さんに採血してもらった。

「検査結果は、3日後に出ます。そしたら、またお越しください。」

「はいっ、わかりました。ありがとうございます」

そして、俺と父さんは診察室の外に出た。そしたら、急に目の前が真っ暗になって倒れそうになったが、父さんが支えてくれて倒れずにすんだ。

「まだ、フラフラするんだな。」

おれは、目を伏せてうなづいた。

「よしっ、わかった。おんぶしてやるから。」

「えっ、いいって。もう大丈夫だしさ!」

立ち上がったが、またふらついてしまう。
「もう、だから言わんこっちゃない。ほら!」

と言って無理やり、おんぶをさせた。
そして、車まで連れて行ってもらった。

「じゃあ、帰るぞ!もう、気分悪くないか?」

「うんっ、さっきよりだいぶまし」

「そうか。」
父さんの運転する車に乗って、外の景色を見ていると結局先生が誰だったかわからなかった。

誰だったんだろう。おれは大きな疑問を抱えながらねむりについた。


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