続*時を止めるキスを —Love is...—
ちなみに、その足で裏アドバイザーにデパートのコスメカウンターに連行されると、ローズ系の口紅までプレゼントして貰った。
遠慮するくらいなら帰りに立ち寄る居酒屋で奢ってね、と言われたのでその提案を素直に受け入れたのだ。
また当時の私はドメブラばかり使っており、外資はとんと縁がなかった。
なんかイメージ的に、香料キツそうだと思い込んでましたし。
ここで四方からツッコミが入る前に言わせて下さい。——私の女度は今でもすこぶる低い、と。
そんな割と薄めのメイクだとしても、素顔に戻った瞬間は、肌を覆っていた膜が一枚取れたような爽快感を得られる。
そうして次にシャツを脱がねば、とおもむろにボタンに手を掛けた瞬間、待ったがかかる。
「楽しみ奪うな」と、不敵な笑みを浮かべる彼によって手を取られたのだ。
大人しく従うと、服に手を掛けるその表情は嬉々としていて思わず笑ってしまう。
当然それを見過ごす筈もなく、「笑うな」の声が頭上から振って来た。
プツ、プツとリズム良くボタンを外され、その下のキャミソールもバンザイの格好で脱がされる。
さらに器用な手先でスカートのホックを外すと、下着やストッキングまで身に纏うもの一枚残らず綺麗に奪われました。