続*時を止めるキスを —Love is...—
顔色ひとつ変えず、のたまうドラゴンを前に酔っ払いは「なるほど」と呟くしかなかった。
このままだと風邪を引くから、と先にバスルームに押し込まれてしまう。
私はほかほかと湯けむりの立つ広いバスタブに浸かりながら静かに待つことにした。
すぐさまバスルームの扉を開けて入ってきた彼は、さっさと浴槽に入ってくる。
暫し乳白色の入浴剤の入った湯の中、のんびり浸かって温まった身体に、不意に背後から腕が伸びて来た。
そのまま半ば強引に引き寄せられ、彼の膝の間にすっぽりと納まった私は真っ白な天井をぼんやり眺める。
暫し無言の時が流れていく。けれど、決して苦痛じゃない。
これはきっと、共にそうであることを良しとしているから。
何より、一緒に湯に浸かっていられるこの時間がすごく好き。
——男女の裸同士の付き合いって、別にエッチに限らないしね。