続*時を止めるキスを —Love is...—
そしてカップをソーサーに置くと、スーツのポケットから不要の代物をようやく取り出して操作していく。
“お返事が遅れてすみません。
そこまで言われるのでしたら、明日の夜あなたの家の近くにあるファミレスで待ち合わせましょう。
こちらは19時以降なら大丈夫なので、時間はそちらが指定して下さい。ただし、早めの時間でお願いします。
では、失礼します。”
昨日に比べれば少しは角の取れた文言だけど、しれっと嫌味を交えてしまった。
——誰が“タカシ”なんて呼んでやるかーーー!と、ちょっとした腹いせも含んでるのは気のせいじゃない。
まあいっか、と打ち直すのも面倒だったズボラな私は、そのまま送信アイコンをタップして完了させた。
手をつけていなかったサンドイッチをかぶりつけば、アボガドの濃厚さとエビの食感が最高の組み合わせだと思わせる味だった。
“俺が悪いとは思ってる。だけど、ちょっとよそよしいよ?
荷物返したいだけだから、ほんと頼むって!”
ちなみに、これが昨夜のうちに返ってきていたふざけきったメール内容だ。
……二股男は本気で滅べ!と、朝イチから怒りの炎がめらめら沸き立ちましたが何か。