続*時を止めるキスを —Love is...—
まさか、そこまで彼が骨を折っていたとは露知らず。
本当に初耳だったので、聞いた時は叫びかけたほど驚いておりました。
しかも、残念なことにその張本人は、昨日から大阪に泊まりで出張中ですよー。
結果、ヒドい進言をしただけの私が、柚さんのご好意返しに見事に甘えております。
社内でベールに包まれていると言われる、柚さんの恋愛事情を知っちゃったよ。いや、誰にも言わないけど。
というか最も当たりくじを引いたのは、明らかに棚ぼたな私じゃない?……これって、流されていて良いのか?
「ねー、ラム肉食べれるぅ?
ここの子牛肉ってすっごい美味しいの。ワインとも最高に合うよー」
「良いですねー。高タンパク・低脂肪!私も大好きです!」
ただ、今さら遠慮しても失礼になる。……なんだかんだ言いつつ、こうしてお酒も料理も満喫しております。
ということで、心の中で愛を込めてお礼だけしよう。——ありがとうすみません、意外と優しい彼氏さん。