続*時を止めるキスを —Love is...—
残った先輩や後輩たちとともに、うららかな本日も仕事に精を出していた。
明後日の金曜日には龍と映画デートの予定も入っている私は、静かなオフィスでパソコン作業に従事中。
そこへ受付から、私に来客の知らせが入った。秘書課の面々は珍しがったのだけど、その本人が最も驚かされていた。
というのも、柚さんと違って、第二秘書の私はおつかい以外で滅多に社外に出ることはないから。
訝しがりながらもエレベーターで地上へ降りると、ひとまず受付カウンターへ向かった。
さっき連絡をくれた受付の女性の視線の先を追えば、ロビーの一角にあるソファに座るひとりの女性の姿が目に入った。
頭を下げてカウンターを離れると、遠慮がちにそこへ向かう私。すると、足音で気づいたのだろうか。
そのスタイルの良い女性がこちらに向き直った。すぐさま立ち上がった彼女にお辞儀をされたため、慌てて私も平身低頭で返す。
こうして顔を合わせたその女性。細く長い手足でパンツスーツを着こなしているが、いかんせん瑞々しい肌が若さを主張していた。
さらに色白でいて、頭も顔も小さいときている。今までに出会ったことがないほど華奢な美少女に言葉もない。
もはや対峙するのも申し訳なくなる歴然とした違いに、そのまま逃走するのを必死で堪えていたアラサーですよ。