【完】銀髪ヤンキーとヘタレ少女
たしかにハブられたようなもんだけどさ、はっきり言うよね……
いや、コワくて言い返せないんだけどさ
「そうなの?」
「いやぁ…? まぁ、はい……」
片岡くんはわたしのとなりに座って
「ごめん」
と一言、なんとも思ってなさそうな顔で言った
えぇ、思ってもないなら別に無理して謝らなくてもいいのに
なんて、やっぱり言えるはずもなく
大丈夫、と返そうとするが、それを遮るようにあっちゃんが声をあげた
「リンくんが謝るなんて珍しいね! いつも自分の非を認めないのに! ほら、城田くんのお弁当勝手に食べちゃったときとかも」
そ、それは、片岡くん謝るべきだって……!
城田大輔は気にしていないのか本を読み続けている
片岡くんは首をかしげて悪びれるようすもなく言う
「置いとく方が悪いじゃん。それに、弁当が食べてって言ってた」
……この人ダメだ。全く悪いと思ってない