【完】銀髪ヤンキーとヘタレ少女
「ちょっと買ってくるね」
あっちゃんが立ち上がって、わたしが引き止める前に行ってしまう
ちょ、ちょっと待って!
城田大輔とだけは二人きりにしないで!
思わずあっちゃんに向かって腕を伸ばしてしまったけど、時すでに遅し。
あっちゃんの姿はもう見えない。
重たくて気まずい沈黙が流れる。
いや、城田大輔は本を読んでいるから静かなのかもしれないけど
ていうか、どんな本読んでるの?
城田大輔が本読むとかイメージない
ちらっと覗き見すると縦にいくつも文字が並んでいる
え、小説?!
イメージじゃなさすぎるんだけど!!
わたしの視線に気がついたのか城田大輔は顔をあげてそっけなく
「なに?」
と低く言った