【完】銀髪ヤンキーとヘタレ少女
心のなかは叫びのオンパレード。
「ど、どんな本を読んでいるのかと、気になりまして……」
「ふーん」
ふーん……
ふーん? ふーんって?
なんのふーんだかわからないまま城田大輔は
「日向だっけ? 名前」
本にしおりを挟み、パタンと閉じてそれをコンクリートの地面に置いて、興味なさそうな声でわたしにたずねてきた
コクン、とうなずけば、城田大輔は鋭くわたしを睨む
えっ、なんで? わたし、なにかしたっけ!?
「日向さぁ、リンのこと好きなの?」
その質問に、戸惑った。
真っ直ぐ、言葉をぶつけてくる城田大輔に戸惑った
そして、なんでも見透かしてしまいそうなこれまた真っ直ぐな目にも、戸惑った