【完】銀髪ヤンキーとヘタレ少女
わたしが答えられないことを予想していたのか、やっぱりという表情をしながら鼻で笑う
「別に責めようってわけじゃないけど、じゃあなんで付き合ったわけ?」
さっきよりも威圧感の増した声に怯む
本気でコワイ。泣きそう
「リンがふざけて告白したと思ってる?」
城田大輔は真面目な顔でわたしに質問する
思ってるよ、思うに決まってるじゃん
「ば、罰ゲームかなんかだと……」
「あ、そう」
バカ正直に答えたわたし。
面倒くさそうに、そして睨むような目付きで、次はわたしを見据えて、真っ赤な髪の毛の持ち主はやっぱり鼻で笑う
「俺は、関係ないからどうこう言えるような立場ではないけど、好きじゃないなら気持ちに応えなくてよかったんじゃない」
……もっともだと思った。
だけど、わたしはあのとき恐怖が胸を占領していたわけでありまして。
いや今も泣いて逃げ出したいくらいの恐怖が胸を渦巻いてますが。
って、これ、言い訳だよね。