【完】銀髪ヤンキーとヘタレ少女
重たい足取りで片岡くんのもとへ行く
「大丈夫? 顔色すっげー悪いよ」
「あはは、大丈夫……です」
口が裂けてもあなたのせいですとは言えない。
ふわっと甘い香りが鼻を抜けて顔をあげると大きな手が迫ってきて、思わずビクッと体を揺らしながらまぶたをキツく閉じた
おでこに触れる体温に
ドクン、と胸が鳴った
「熱はないなぁ……」
大きくて温かいそれは、片岡くんの手
乾燥肌なのか、今日はすごく蒸し暑いのにカサカサしてる。
「あ、あああ、あの!」