【完】銀髪ヤンキーとヘタレ少女


えっ


「行こ」


くいっとわたしの手首を掴んで引っ張る背中


……あんな顔、してると思わなかった



予想外だ、あれは



ドキドキと鳴る胸。


苦しいくらい、きゅんっと疼いている



わたしより歩幅が大きいせいで引っ張られているわたしは少し駆け足だ


それに気づいたのか、歩く速度を落としてくれる


なんだこれ、すごいドキドキする……



片岡くん、


なんでそんな優しいの……?



心のなかでその大きな背中に問いかけた



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