【完】銀髪ヤンキーとヘタレ少女
ゴツゴツとした大きな手は、さっき自販機でジュースを買うときにわたしの手から離れてしまって、少し寂しいなとか思ったりしてる。
……って、わたしなに残念がってるの!?
忘れてない?
片岡くんはうちの高校では二番目に恐れられているヤンキーだってこと!
ほら、漫画でよくあるやつ! 今日帰ってる途中で絡まれるかもしれないんだよ!
「おい片岡、昨日はよくも!」
ほ、ほらぁぁあ!
噂をすればなんとやら
ぎこちなーく、声のした方を見ると
いかにもヤンキーです。俺強いです。感を出したヤンキーが約二名。
「やっべ」
なんてのんきに焦ったような顔を見せてわたしを隠すように前に立つ片岡くん。