【完】銀髪ヤンキーとヘタレ少女
片岡くんは重たいため息をついたあとわたしを見下ろした
「いい人たち、ですね」
なにか言った方がいいのかな、と思ってそんなことを呟いた
「まぁいい奴らではあるのかなぁ。湯上は裏表あるけど」
呟きにちゃんと気づいてくれた片岡くんは眉根を寄せて困ったように笑った
湯上くん裏表あるの？
とてもそんな風には見えなかった。だってあんな人懐っこい笑顔を見せるんだもん。
「名前の通り、性格ゆがんでるから」
ん？ と一瞬考えてしまったけどすぐに理解する。
なるほど、湯上(ゆがみ)と歪み(ゆがみ)ね
うまい！ って、湯上くんに失礼か
