【完】銀髪ヤンキーとヘタレ少女


ぎぎーっと椅子を引きずる音がして片岡くんが現れた


椅子に座ったまま来るなんて……ものぐさだな


「おはよ」


銀髪が今日も眩しいです。片岡くん


「おはよう……ございます」

「あはは! また敬語だ」


そして今日も笑顔が可愛いです。


もう真っ赤になってしまったわたしに、ちょっと待っててと言ってまた椅子を引きずって戻ってく


「はい、教科書」

「ありがとう……ございます」


片岡くんから教科書を受け取って、それをぎゅっと抱える


敬語のわたしに、やっぱり片岡くんは笑っていた


「お昼の時返してくれればいいから」


優しく笑って手を振られるから振り返す


お昼、会うんだ! とか考えちゃったり。


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