【完】銀髪ヤンキーとヘタレ少女
あまりにもしつこいからトーク画面を開いて文字を打っているとチャイムが鳴ってしまった
「麻波そのメッセージ送らなかったら近くにあるカフェのイチゴチョコバナナパフェ奢ってもらうからね!」
「えぇ~あそこおいしいけど高いって有名なのに??」
送らざるをえなくなったわたしは先生が入ってきたにもかかわらず、何度も文章を見返して送信ボタンに手をかけた
今日会える? って、それだけ。たったそれだけなのに、送るのにこんなに時間かかるなんて
「日向ー」
先生の気だるそうな声が聞こえて、思わず体を大きく揺らす
その際に送信ボタンが押せてしまったみたいで……
「あっ」
「なんだ? 早く問題解け」
先生の……先生のバカ!
問題解けじゃないよ! 片岡くんにメール送っちゃったじゃん!