【完】銀髪ヤンキーとヘタレ少女
「へ……?」
頬杖をついてバカにしたような笑みを浮かべる目の前のその人は、低い声で続けた
「人それぞれだから別にいいけど、あんたは好きだと思ってるやつのことさえ信じられないんだ?」
彼の刃物のような鋭利な言葉は、わたしの心臓をぐさり、と突き刺す
「ちゃんと話もしてないくせに決めつけるな。話をしてそれでも信じられなかったらどんだけ逃げてもいいけど」
今までの態度が信じられないくらい、彼は優しい声色で、表情で、わたしを叱ってくれた。
「……ありがとう、ございます」
ポツン、と小さな声で伝えたお礼に、一瞬驚いた顔をしたけど、
彼はぶっきらぼうに別に、と呟いた