square moon
その日、二人で夕飯の買い物に行った。

新婚みたいでなんだか嬉しい。
だが、実際結婚する、というのには
なぜか二の足を踏んでしまう。

彩も、きっと俺からのプロポーズを待っている、と思う。

でも、踏み切れない。

両親が離婚しているからだろうか。

彩がカートを押しながら買い物している横で
結婚したらこれが日常になっていくのも悪くない、とは思ったりもしていた。

ふと、そう思いながら正面を向くと
彼女が、いた。

思わず見つめた。

ジーンズに白いブラウスをきて
先日の仕事姿とは全く違う。
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