square moon
家に帰ってさっきまで会っていた女性のことを思う。

彼女が父がI中学にいた頃の教え子だと
彼女は40代だろう。

親子とまではいかない年齢の女性のことがなぜか気になった。

熟女好きではないが…

決して美人ではないが
華奢な体なのに笑顔が素敵な彼女が
大きく心に残る。

なんだろう。

僕は10歳にお袋と離れているから
お袋と彼女を重ねているのかもしれない。

あんな女性がお袋だったら、という感情なのかもしれない。

推定年齢の割には仕事柄か若々しく、
はつらつとしていた彼女。

父は彼女に目をかけていたのもわかる気がする。

でも
いくら親しくしていたとしても
先生のことを息子に『あの人』というだろうか。

なんか妙に引っ掛かる。

父と何かあったのだろうか、なんてことも考える。

常々父は
『教え子を女に見れねーよ!』
といっていたけど。

長い教員生活の中で
本当に一度もそんなことはなかったのだろうか。

僕が教師だったらどうなのだろう。

教師じゃないからわからないけど。
< 7 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop