君だけに、そっとI love you.
昨日は何もできていなかった私のつるんつるんの綺麗なおでこが一晩にしてこんなにニキビができるなんて……、一体何がおこったんだろう。
「ニキビ畑……」と、唖然とする掬恵。
ニキビの他に鼻の付け根の部分に小豆大の赤く膨れ上がった物が二つできている。
ちょうど、それは眼鏡のパッドがあたる部分だった。
まるで、鳩の鼻のよう。
なんなの私の今日の顔は……?
まったく見れた顔じゃない。
声を殺して泣き崩れそうになる掬恵。
すると、キッチンの方から掬恵の母親の呼ぶ声が聞こえる。
「掬恵ー、朝ご飯ができたわよ!何をぐずぐずしているの?早く来なさーい。もう、時間がないわよー!」
「………………。」
──わかってる。
後退りをしながら自分の部屋に戻る掬恵。
お母さん……。