君だけに、そっとI love you.
太陽が元気良く顔を出し青空が晴れ渡る空に対して、教室にいる周翼の顔色は朝からずっと曇っていた。
椅子に座ったままの周翼が教室の時計の時間を気にして見ている。
──もう少しで、朝礼の始まるベルが鳴る。
吉井さんがまだ学校に来ていない。
いつもなら、もうとっくに学校に到着をしている時間なのに。
やっぱり、まだ昨日のことを引きずっているのかな……。
掬恵の机をじっと見て考え事をしている周翼。
──午前8時20分、朝の朝礼が始まるベルが鳴り始める。
と、その時息を切らせながら掬恵が教室に飛び込んで入ってきた。