君だけに、そっとI love you.
周翼が体を少し起こして付箋に字を書き始める。
――【この体勢だと、体が楽なんだ。昨日から発熱と扁桃腺が腫れて声が全くでない。こんな時に、付箋って凄く助かるね】
──白い色の付箋。
周翼は掬恵の机に付箋を貼り付けた後、また崩れるように二つ折れになった。
掬恵が付箋の返事を書く。
白い色の付箋。
――【お大事に………。】
付箋を周翼の机に貼り付けると、目尻を下げてはにかむように周翼が笑った。
今度は周翼が体勢を変えずに片方の腕だけを目一杯伸ばしてピンク色の付箋を一枚取った。
――【吉井さん、ありがとう!】
周翼は掬恵の机に付箋を貼り付けると、力尽きたかのようにそのまま一時間眠ってしまった。