君だけに、そっとI love you.
坂口くんのことが心配で、時々眠っている坂口くんの顔をチラチラと見ては何度も確認をしてしまう。
熱が出ているせいか、頬骨の辺りがほんわりとピンク色に染まり、坂口くんは肌の色が白いせいで余計に際立って見える。
すやすやと眠る寝顔はまるで純粋で無垢な小さな男の子のようだった。
学校の教室で眠るよりも、家でゆっくりと眠った方が体にはいいのに……と思ったが、私の余計なお節介か。
その日、坂口くんはお昼に持参したおにぎりを一つ静かに食べて薬を飲み、何度も水筒の温かいお茶を頻繁に飲んでいたことが印象に残っている。
食欲がないと言っておにぎりもあまり美味しそうな顔をして食べていなかった。
なぜか、坂口くんのことが気になって、つい行動の一つ一つを細かく観察をして見てしまう、……心配性なんだろうか私。
坂口くんの元気がないと、つまらない──。