とある少女の希望の光
「もう随分と昔に書かれたものだ。私もまるごと信じるつもりはないが…今はそれ以外に判断材料がない」
トキとサラは顔を見合わせた。
これからの二年間で死ぬ確立が最も高いということだ。
サラは初めて知ることに恐怖した。
改めて呪われているという事実を実感したのだ。
肩が震え出す。
そんなサラの肩をトキが引き寄せた。
「…生き延びてみせよ。トキ、サラ。この二年間、無事に…どうか無事に生き延び、そして二年後二人揃って肩を並べてみせよ。私はそれを心から願っている。どうか…どうか、無事に……」
クローの声が小さくなり、やがて誰も何も言わなくなった。
そこに残されたのは無慈悲な現実。
二人の運命は二年後に託される形になった。