俺の大嫌いなあの子
俺は深呼吸をして美羽の扉に手を掛ける
俺が開こうとした瞬間
中から聞こえてくる会話
「あの、看護婦さん」
「はい、どうしました?」
「変な質問なんですけど私彼氏とかいたんですかね?(笑)
「え、どうでしょう(笑)
わかりませんねー」
「ですよね(笑)」
「どうかしたんですか?」
「いや、なんだか一緒にいると落ち着く人がいるんです
なんだか心がその人を求めてる感じってゆうか・・・
ずっと会いたかった感じってゆうか・・・」
「え、それは恋ですよ!
しかもたぶん前の記憶からくる感情なんじゃないでしょうか」
「やっぱり彼氏じゃなくても私の好きな人だったんですかね?(笑)」
「その可能性は高いですね!
で、その人は誰なんですか?」
看護婦が興味ありげに質問する
ドアノブを握る手に汗がにじむ
聞いちゃいけない気がしながらも
手を離せなかったのは期待していたからなのだろうか