俺の大嫌いなあの子
猛アタック
ドアの前に呆然と立ち尽くす
「あれ、和也?」
俺の横から聞こえてくる智の声
心の中が複雑に動く
今すぐ智を責めたい
今すぐ美羽を抱きしめたい
今すぐ美羽に思い出して欲しい
今すぐ俺のものに戻って欲しい
でもわかってる
智を責めても仕方が無い
智は何も悪くない
大事な妹として接してることは俺も知ってる
美羽を抱きしめるには時間がいる
美羽の記憶は今すぐには思い出せない
仕方ないこと
美羽の気持ちは今すぐには手に入らない
でも決めたから。
必ず何十年かかっても美羽を手に入れるって