ホシツキ村の物語

闇の森

娘2人は、仕方なく家に帰ろうとしたが、家を出てすぐに帰ったのでは父に心配をかけてしまうと思い、
時間を潰すために村の近くにある森にきた。

けっして行っては行けないと言われている森に。
しかし、この村に来たばかりの2人はそんな伝説を知る由もなく、森の中へ入ってしまったのだった。


2人が森に入ってしばらくして、まだ少し明るかったは空は、すっかり真っ暗になってしまっていた。

「お姉ちゃん、帰ろうよ。真っ暗で怖いよ」

「リン・・・そうだね。帰ろう」

しかし、いくら歩いても森の出口にたどり着くことはなかった。
それどころか、ますます森の奥へ進んでしまっていた。まるで何かに吸い寄せられるかのように。

とうとう妹のリンが足を止めてしまった。

「お姉ちゃん、疲れた。少し休もう」

「もうちょっと頑張ろうよ、リン。」

「もう無理だよ、疲れちゃった。」

「う~ん・・・しょうがないな。リン、ちょっとここで待ってて。小屋か何かないか見てうるから」

「え?やだよ。1人で待ってるなんていや!怖いよ」

「しょうがないな。じゃあ、もうちょっとだけ頑張れる?」

「うん」

すっかり疲れきってしまっていたリンだったが、真っ暗な森の中で1人で待っていることはできず、
姉のレイの後についていった。

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