あなたに恋したと言ったらあなたはなんて言いますか?
『失礼ですけど
あなたどちら様ですか?』
『私?私は高山諒哉のちょっとした知り合いってとこかしら』
『そ、そうですか
それで私になんのようですか?』
『高山くんの彼女さんよね?
あの男とか絶対ヤっちゃだめよ
うちのこもあいつにやられたから』
『なにがあったんですか?』
『昔の話よ、うちの娘が高山君とお付き合いしてたの、それで夏祭りの夜、ヤったみたいなの、それからなんかいかシたみたいなの、それであの子妊娠しちゃって、
産むのはもちろん反対したんだけど産むってきかなくて、あの歳だと産むのは命にも関わることだからって高山君も反対したみたい、それで流産したんだけど、うちの娘、美華って名前なんだけど美華が高山君にこの命、無駄にしないでねって
そしたら高山君、ずっとそばにいるから、また何年先になるかわからない新しい命がやどったとき、その時産んでくださいっていったみたい、それで…
その後すぐ、美華は癌になって
高山君はそばにいるとかいっときながら
親の都合かなんか転校したの、それからの美華は魂がない感じで抗がん剤治療のせいかわからないけどだんだんやせていって
高山君が美華の様子を見に来たと同時に逝ってしまったの。』
『そんな…』
『責任もとれないのにずっととかゆうから美華が…
あなたも気をつけて、高山君のずっとなんて信じちゃだめ』
『それは違うのではないでしょうか
諒哉は高山君はそばにいたくてもいれなかったんじゃないですか?』
『彼氏だから庇いたいのはわかるけど
一応、忠告だけしとくわ
それじゃあ』
なんなのあのひと…
美華って…
諒哉はなんにも話してくれない。
私って諒哉にとってその程度だったんだ。