忘れた頃にやってきた
関係ない
「彼氏と別れて、土日が暇になっちゃったんだよね〜。夏帆〜!遊ぼう!」



久しぶりに、大学時代の友人からメールが来た。



(は?私は、あんたの暇つぶしか?彼氏と別れたからって…他にやる事無いの?)



五十嵐夏帆、28歳。
都内で一人暮らしをするOL。
普段は、広告代理店の企画部門で忙しい日々を送っている。



毎日、夜遅くまで働いている事もあって、平日は終電で帰宅後寝るのみ。
翌朝も、なるべく早起きして出社する。



「夏帆って、本当仕事好きだよね〜!私、そんな風になれないなぁ。尊敬しちゃう!」



(いやいや、本当にそう思ってるのかよ。そもそも、好きな仕事っていうより、好きな事あるの?)



周りのたいして仲が良いわけでもない、いわゆる表面上の付き合いの友人?に、そんな事を言われる度に、夏帆は半ば心の底で呆れている。



(男ばっか追いかけて、まんまと捕まえた男に養ってもらう事ばかり考えて何が楽しいんだろうか。)



特に最近、夏帆がそういった同性たちに対して心の距離を置くようになったのは、年齢と何より仕事最優先の生活を送っているからなのかもしれない。
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