鳩羽の独人
それからと言うもの、母は不倫に走り、金だけもって出て行った。
父は人格も、顔さえも、前の姿からはかけ離れて行った。

金のために結婚した母、羨ましがられる美しいドールが欲しかっただけの父。
そんな母にそっくりな私を、父は何度も手を上げた。

中学時代から水商売をし、15の頃には身体も売った。
私はもはや、人間の失敗作なのである。


それでもいい。






生きるためにはこうするしかなかった。
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