鳩羽の独人
クソみたいな会話と、クソみたいな芝居をここで毎日交わす。
今日もドンペリやワインを飲み干して、私はベロンベロンに酔ったふりをする。

そんな私をこの人は決まって持ち帰るのだ。
感じているフリ。愛してるフリ。
偽らなくては生きていけないこの地獄。

社長が眠りについた後、決まってトイレで酒を吐き、舌で這われた首筋を爪を立てて洗い
傷だらけになっては鏡を見て、泣きながら笑った。



家に帰れば殴られ金はひったくられる。
16歳。
死にたくて、死にたくて、死ぬほど死にたくてたまらなかった。
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