鳩羽の独人
「ライター盗んだ英寺高校のエリートお兄さんですよ」

その一言で、目頭がパッとつり上がった。
『ええ⁉︎』

思いもよらない言葉に、大声を出した。


「で、本題に入るけど。あんたの右足。複雑骨折ね。あと右足の膝。お皿割れてるから。しかも全身打撲だって。左足の小指にヒビ入ってる。あとは無傷。命に別条はない。」

まるで医者のように私の容体を彼は解説した。

あの日会った時より、全く違う人が目の前にいた。

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