あの木の下で
〜夢の中〜

『お母さんー』

「どうしたの郁またいじめられたの?」

『だって友達の由佳ちゃんが意地悪さ
れたから』

優しい手が頭を撫でた

「ほんとうにこの子は」

『なーに』

お母さんは少し考えると思いだした
ように言った

「ねぇ郁笑顔になる場所に連れてって
あげる」

『ほんとうにあるの?』

お母さんは笑顔で

「ついてくれば分かるよ」

お母さんは私の手をとりその場所に
向かった

「郁ここから目をつぶって」

少し戸惑っている私に

「大丈夫お母さんがついてくるから」

その言葉に安心したのか私は目を瞑
った
そして少し歩くと

「もういいよ」

お母さんの声がしておそるおそる目
を開けた
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