君を瞳に焼きつけて
1,秘密

プロローグ

フッと自分の身体が目覚めようとしているのがわかる。
閉じている瞼に光を感じて、
私はゆっくりと目を開いた。

まず目に入ったのは、

『机の上のノートをみて』

という天井に張られた貼り紙だった。
ゆっくりと体を起こすと、淡い水色のカーテンから光が差し込んでいた。
周りを見渡すと、勉強机の上に紺色のノートがあるのが見えた。
そして、至るところに貼り紙があった。
ゆっくりとベッドから、ふかふかのカーペットに足をおろす。
足に力を込めて、立ち上がり机まで歩く。
ノートを手に取って、1ページ目を開く。

『おはよう。
そして、初めまして。
私は、白石陽月です。』

このノートを開くことから、私の1日が始まる。
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