君を瞳に焼きつけて
それからは、
ノートに書いては
昨日を忘れる日々。

『忘れたくない。
忘れたくない。


明日が、怖い。』















今日は、土曜日。
彩咲さんが説明してくれて、
今はノートを見ている。

毎日の日記だけど、
まるで他人事。
昨日の自分が何をしていたのか、
別人が話しているみたい。

ノートを閉じて、
机に置くと。
ふと。
何かが気になって、
机の下に潜ってみた。

この机は、机本体と引き出しが別々になっているタイプで、机と引き出しの間に少し隙間がある。

そこに、
すっぽりと収まっている小さな箱があった。
それを取り出して、机の下から出てノートをパラパラとめくってみる。
でも、この箱については何も書いていない。
ベッドに座り、箱を開けてみると…



そこに入っていたのは、薄い水色の封筒と1枚の写真だった。

< 18 / 30 >

この作品をシェア

pagetop