君を瞳に焼きつけて
なんだか、写真は見てはいけない気がして、
手紙を先に読んでみようと、封筒から便箋を出した。











読み終わったとき、私の頬は涙で濡れていた。
震える手で写真をめくると…


「うっ…、うぁあっ…、うわぁあああっ…」

嗚咽が漏れる。
涙が止まらない。

「…っどうして、どうしてっ…!!」

どうして神様はこんなに意地悪なんだろう。
これ以上、
彼を苦しめたくないのに。
だから、


私は彼から離れたのに。




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