君を瞳に焼きつけて
2,『私』
暗い場所
目を閉じれば浮かんでくる光景。
暗い世界に私はいて。
何かを待っている。
『嫌だ…
怖い、怖いよ。』
右を見ると、しゃがみこんで泣く女の子がいた。
『…なぜ、泣くの?』
呟くように言うと、その女の子は俯いていた顔を上げた。
その女の子を見て、心臓が止まるかと思った。
だって、その女の子は…
『私』だったから…
『ここはどこなの?
どうして、私はわからないの?』
泣き腫らした赤い目に私を写す。
『大丈夫よ。』
突然左から声が聞こえて振り向くと、セーラー服を着た『私』がいた。
セーラー服の『私』は、泣いている『私』に近づき、慰めるように寄り添った。
『このセーラー服、覚えてる?』
私の中に、そのセーラー服の覚えはない。
『…あなたは、誰…なの…?』
そう言うと、『私』はふわりと笑った。
『わかっているでしょう?
…あなたは私。
私は…
あなた。』
暗い世界に私はいて。
何かを待っている。
『嫌だ…
怖い、怖いよ。』
右を見ると、しゃがみこんで泣く女の子がいた。
『…なぜ、泣くの?』
呟くように言うと、その女の子は俯いていた顔を上げた。
その女の子を見て、心臓が止まるかと思った。
だって、その女の子は…
『私』だったから…
『ここはどこなの?
どうして、私はわからないの?』
泣き腫らした赤い目に私を写す。
『大丈夫よ。』
突然左から声が聞こえて振り向くと、セーラー服を着た『私』がいた。
セーラー服の『私』は、泣いている『私』に近づき、慰めるように寄り添った。
『このセーラー服、覚えてる?』
私の中に、そのセーラー服の覚えはない。
『…あなたは、誰…なの…?』
そう言うと、『私』はふわりと笑った。
『わかっているでしょう?
…あなたは私。
私は…
あなた。』