俺たちの妹

みぃは自然に作り笑いをして、他の人を安心させようとするから、分かり辛くて困る。



「でも……痛かったですよね…」

「誰でも失敗はありますよ」

みぃは苦笑して言う。

「ほんとにごめんなさい。
私、あれから沢山練習したんです。
本当は患者さん達にする前にしなきゃ行けない事だったのに、私が怠ったから…」

「でも、遅くても沢山練習したのならいいじゃないですか。
これから関わる患者さん達は、きっとあなたの誠意がわかると思いますよ」


『許す』や『痛かった』
の言葉を使わないみぃは、多分この看護師とこれから関わりたくないんだろう……

話の内容から汲み取ると、点滴の針が上手く入らなかったみたいだ。

みぃは、痛いの苦手だからな〜。

文句も言わずに治療を受ける代わりに、上手じゃないと拒むんだろう…
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