俺たちの妹


「アンちゃんは、今日はどうして見学なの?」

不思議に思っていたことを聞いてみた。

いつも大抵1人での見学が多いから…


「あぁ、ちょっとやっちゃって…」

そう言って、足を指差したアンちゃん。

「足?……捻挫したの?」

「そうなの。ぁたし、バレー部なんだけどね、その練習中に…
ほんとツイてないな〜」

「無理しないでね」

「みぃちゃん…ありがとう」

ガバッと抱きつかれた。

「きゃっ‼︎ ビックリした〜」

「あ、ごめんごめん。可愛くてつい……」

2人で話していたら、予鈴がなった。

この学校では、見学理由を言わなければいけない。

私は毎回なので、省かれてるけど…

「今日は、竹内も見学なんだな。
理由は?」


先生が尋ねる。

「昨日のバレー部の練習中に足を捻挫しました」

「わかった。早く治せよ」

「はい」

「城之内はいつものだな」

「はい」

「今日は暑いから、木陰に居ていいからな。お前達も気をつけろよ〜」
< 244 / 702 >

この作品をシェア

pagetop