俺たちの妹
美晴side…
目が覚めると病室に居た。
倒れる前の体調不良はまだ残るものの、随分マシになっていた。
「はぁ…また戻ってきちゃった…」
体は怠いのに、頭は冴えていて、なかなか眠りにつけなかった。
その間に、倒れる前に言われたアンちゃんの言葉が頭から離れなかった。
『葵くんを、狙っていい?』
って私に聞かれても……
でも、私に聞くぐらいだからいつも近くにいる存在なんだろうな……
私は葵の側に居すぎてるのかな…
少し、距離を置いた方がいいのかも知れない。
そう思うと、寂しく思うのは、私のワガママなのかも知れない…
今までは、その寂しさを紛らわす為に葵を利用していのかも知れない…
幼馴染と言う立場を利用して…
そう思えて仕方なかった。