俺たちの妹
ピピッピピッピピッ

「少し微熱だけど、怠くない?」

「うん、平気」

「嘘じゃないよな?」

「ほんとほんと。
また怠くなったら言うから」

「じゃぁ、ゆっくりしてて。
とりあえず今日1日は入院だからね」

「…… はぁい」

ほんと入院ばっかり…

やっぱり弱いな…



背もたれに凭れて、ぼうっと天井を見上げると、さっきまでの考え事が再び顔を出した。

葵も桜も、私が弱いから一緒に居てくれてるのかもしれない。

それなのに、幼馴染の立場を利用していたんだと思うと、呑気な自分に腹が立つ。

桜は女の子同士だから、いつまでも仲良く居れるだろうけど、葵は私とばっかりいると、素敵な出会いがなくなってしまう。

解放してあげなきゃ……



そう思うと、胸の奥がズキンとしたけど、気づかないふり…

私が葵に出来ることだもんね。
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