俺たちの妹

日向side…


みぃが熱中症で倒れて、彩さんによって運ばれてきた。

俺は丁度外来が終わった頃だったので、みぃの処置に立ち会った。


運ばれてきた時には体を冷やされていたものの、顔は真っ赤で、でも汗はなく、意識もなかった。

「日向くん。みぃちゃん運んできたんだけど、どうしたらいいかしら?」

「あ、ストレッチャーに乗せてください。
いつからこの症状ですか?」

「車で移動する前は汗を沢山かいていたの。
体温もそこまで高くなくて…
でも意識は朦朧としていたの。
病院へ運ばなきゃと思って、車に乗せてきたんだけど、途中で体温が上がってきたみたい」


処置室へ運びながら話してくれた彩さん。


「わかりました。
後はこっちで、処置します。
彩さん、ありがとうございます。
みぃをしっかり冷やしてくれたから、処置がやりやすいです」


彩さんへの配慮は、忘れちゃいけない。

「日向くん。お願いね」

< 286 / 702 >

この作品をシェア

pagetop