俺たちの妹
「みぃはすぐに無理するからな…
気づいた時には結構無理してるんだ…
人より頑張らないといけないっていう思いが強いんだよ…」

「学力の問題?」

「それもあるよ。
あの学校で上位20位以内ってなかなか無理だろ。
学校側は無理だろうと思ってあの提案してるんだよ」


そう、俺たちの学校は所謂、進学校。
少し勉強したからって、簡単に20位に入れるレベルじゃない。


「えっ?かな兄、そうなの?」

学校側は、みぃには無理だろうと思って例の提案を出している事を初めて知った。

「学校側も、好んで病弱な子を残しておきたくないんだろうね。
毎回チェックされてるみたいだよ。
……これは彩からの情報だから確かだよ」


学校も、無責任な提案してるんだな……

それを真面目にやり切ってるみぃは、ほんと凄いな。

「でも、みぃもそこまで無理しながらやってる訳じゃないでしょ?」

「ま、それもそうだな。
みぃもそれなりにやって今の状態だから、学校側も驚いてるだろうな〜」


かな兄はクスリと笑った。

「あ、みぃにサンドイッチ作ったんだ。後で食べれそうなら、食べさせて欲しいんだけど…」

「葵は?帰るの?」

「かな兄帰ってきたし帰ろうかと…」

「居ればいいじゃん。一緒に夕食も食べよ」

こういう時、幼馴染のカップルって得だと思う。
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