俺たちの妹


この日からテストが始まるまで、毎日4人で勉強会をして、みぃはテスト範囲を教え切ると眠り、2人の分からないところは俺が引き受ける事にした。

そして迎えたテスト初日。


「おはよ〜。今回は沢山勉強したから、なんだかいける気がする」

桜が元気良く玄関から飛び出して来た。


「今回は頑張ってたもんな」

「今回もだけどね」


2人で言い合いながら、みぃの家へ向かう。



ピンポーン

「……はぁい。ちょっと入って」

桜と顔を見合わせる。


ガチャ……


「今日は休みなよ」

ひな兄の声が聞こえた。


……休む?

「イヤだっ。今日からテストなの。
テスト休むなんて無理」


珍しくひな兄とみぃが口喧嘩。


「みぃ?どうしたの?」

桜の問いかけに振り向いたみぃは俺を見つけると

「葵っ」

ドンっ

抱きついて来た。


「おっと…どうした?みぃ」


「ひな兄がテストなのに休めって……
休んだらもうあの学校に通えないのに…」

潤んだ目で見つめられる…
< 333 / 702 >

この作品をシェア

pagetop