俺たちの妹
コンコンコン

ガラッ


「彩先生、いますか?」

保健室のドアを開けながら聞いた。

「あら、葵くん。
みぃちゃん連れてきてくれたのね」

状況を素早く察知した彩先生。

「ちょっと1人で立てないみたいで…」

「あら、頑張り過ぎちゃったかな。
他にしんどいところはない?」

「…………はい」


そっとみぃをベッドに降ろしてから、

「みぃ。俺もいるから、ちゃんと教えて」

優しく諭すと

「体の怠さと、ちょっと目眩がするの…」

「みぃちゃん、葵くんにもちゃんと言える様になったのね」

苦笑しながら彩さんは、みぃがきちんと、言わないことを知っている様だ。


「付き合ったら、隠し事はダメって、葵が…」

「そうね。私もそれが長続きする秘訣だと思うわ」


彩先生も賛同してくれて良かった…


「じゃぁ、俺、ひな兄に連絡してくるね」


ガラッ…
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