俺たちの妹
保健室を出てから電話をかける。


pipipipipi…
〔はい〕
〔あ、ひな兄?葵です〕
〔あぁ、葵。どうした?〕
〔テスト終わったんだけど、みぃ、ちょっと頑張り過ぎちゃったみたいで…〕
〔やっぱり…どんな症状出てる?〕
〔自力で立てなくて、怠さと目眩って…〕
〔無理したんだな…〕
〔そうみたいですね…でも、テストは全て受け切ってたよ〕
〔意地でだな〕
〔みぃ、テストには凄く敏感だから…〕
〔俺、すぐには行けそうにないんだ。兄貴にお願いしてみるよ〕
〔お迎え来るまで、一緒にいるよ〕
〔そうしてもらえると助かる。ありがとな〕
〔彼女だから当然だよ。ほんとは病院まで送り届けたいんだけど、今の俺には手段がないから…〕
〔そんな時にいる兄貴だろ?頼っていいんだよ〕
〔ありがと、ひな兄。頼りにしてる〕
〔じゃ、兄貴にお迎え頼むからそれまでよろしくな〕
〔わかった〕
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