俺たちの妹
コンコンコン

ガラッ


「みぃ、迎えに来たよ」

「彼方、お疲れ様。
みぃちゃん、今寝ちゃってるのよ」

「そっか…葵、側に居てくれてありがとな。助かった」

俺に嬉しい言葉を掛けてくれるかな兄は、やっぱりカッコイイ。



「ううん、今の俺に出来ることはここまでだから…
後はよろしくね」

「まかせて。葵も一緒に来るか?」


かな兄からのありがたいお誘い。


「行ってもいいの?」

「もちろん。
みぃの異変に気付いて、側にいてくれたからね」


そんな事言われたら、答えは決まってる。

「じゃぁ、一緒に行く」

「よし、そしたらみぃ運ぼうか。
きっとすぐには起きないだろうし、葵抱き上げてくれる?」

「分かった。
彩先生ありがとうございました」

「私は今回は何もしてないわ。
みぃちゃん良くなるといいわね」

「はい」


みぃを抱いて、一足先に保健室を出る。

ここは邪魔しちゃ駄目でしょ。



「彩、後で連絡するな」

「うん、待ってる」

「みぃの事、いつもありがとな」

「可愛い妹だもん。当然よ」

「やっぱ彩は最高だな」

「ふふ。…彼方…好きよ」

「俺もだよ…………っ」


恋人同士の会話が中から聞こえる。
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