俺たちの妹
「ねぇ、かな兄」
「ん?どうした?」
「みぃっていつもこのくらいの重さ?」
今日抱き上げると、前より更に軽くなった気がした。
「俺、最近みぃ抱きかかえてないからな〜。ちょっと貸して」
そう言って、俺の腕からみぃをそっと抱きかかえたかな兄。
表情がだんだん険しくなる。
「これは軽すぎるな…。
病院行ったら計るか…」
そう言いながら後部座席にみぃをそっと置いたかな兄。
それから、かな兄は運転席、俺は、後部座席に乗り込んだ。
車が発進すると、疑問に思っていた事を聞く。
「そんなに?」
「みぃの場合、あんまり痩せすぎると困るんだよ。
身体強くないし、食も細いから、ほんとは40kg以下にはなってほしくないんだ。そう言っても、普段35kgくらいなんだけどね…
それ以上痩せられるとほんと困る…」
「みぃって身長160あるよね。
めちゃ軽いじゃん。
ってか軽すぎだよ」
かな兄の話を聞いてビックリした。
細いとは思ってたけど、実際数字にされると想像以上だった。
「みぃの意思とは関係なく減って行くから、みぃは体重が軽くなってるの気付いてない事多いんだ」
「でも、みぃに言ったら嫌がりそうだね」
「流石彼氏だな。
みぃの事、よく分かってる。
痩せたくて痩せてるんじゃないって怒られるよ…」
「やっぱり……そういう時はどうするの?」